シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

捜査官X

 原題を「武侠」という本年春公開の中国映画。
 まあ邦題が実にセンスが無い。そのセンスの無さに興味を惹かれて観たのだから配給サイドの術中に嵌ったわけだ。しかしそれで良かった。実に面白かったのだ。
 なんの予備知識も無く見始めたがまったく先が読めない。前半は横溝正史シリーズのような雰囲気で展開し、後半になって一変する。結局はよくある抜け忍みたいな話にまとまるのだが、これがなかなか重苦しいシリアスさがあって観る者を緊張感で凍らせる魅力がある。それは中国の田舎のあまりにも美しい風情がギャップとなってさらに助長させるのだ。今思えば原題の「武侠」が的を得た話だった。
 主演の金城武ドニー・イェンの演技はすばらしい。また演出が実に上手い。飲みかけのコーヒーが冷めるほど集中させてくれる。ドニーは真田広之と似てると思うのはオイラだけだろうか。紅一点のタン・ウェイも負けていない。しかし一番驚愕したのは、あのジミー・ウォングがとんでもない役で登場したこと。あのスカイ・ハイのテーマに乗ってブルース・リー死後のカンフーを引き継いだスターが・・と思わせる風体。オイラは最後まで気がつかなかった。とにかく久々のヒットだ。お薦めである。

この予告では本作の魅力は分からない。

ジミー・ウォングの映画スカイ・ハイも紹介しとこう。
映画は知らなくてもこのテーマ曲は知っているだろう。