シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

エクスペンダブルズ2

 祭りの再演である。前作でスタローンは監督を降りて主役に専念、カメオ出演だったシュワとブルースも今回はアクション参加し、信じられん豪華な映画となった。
 しかも、引退したチャック・ノリスまで参加、とどめに悪役がバンダムとアドキンスというのには脱帽である。その理由は4月15日の「アサシンゲーム」の感想を見て欲しい。
 さて、すべてにおいて前作を上回ったとのフレーズで期待を持って観たところ、たしかにその派手さは凄まじい。本題に入る前の導入部ですでにA級アクション映画が1本作れるのではないか。しかし、消耗品軍団としての人物像は前作の方がよく魅せていると思う。あまりにも有名なモンスターがひしめいているので、とてもアクション以外の部分に魅力を書き込む余裕がない感じだ。おかげでジェット・リーは本編に出てこないし、脇のレギュラーはまったく個性を出せずじまいに終わっている。
 見終わってみると、やはりシュワ、ブルース、ノリスはアクションまでやるべきじゃなかったと思う。この路線にしては上映時間が短すぎる。私的にはジェット・リードルフ・ラングレンの凸凹コンビをもっと見たかった。紅一点として貧乳の井上和香が出てくるが、スポットを当てすぎだ。その割に素性がまったく見えてこない。異論もあろうが、オイラはスタローンが監督した前作の方が作品としてまとまっていたと思う。
 サイモン・ウエスト監督はおそらく、路線をあえて変えたかったのだろう。これだけのメンバーに暴れさせるのではまとまる訳がない。だからビールを片手に見る作品にしたのではないか。前作以上に派手なのは映像ばかりではなく、各々のスターが自分や相手の過去作を揶揄する笑いのシーンがとても多いからだ。しかしそれは本作でなければできない特権でもあり、最大の見所といっていいだろう。
 なんだかんだ言っても、ラストに往年のスターが同じ枠に収まって談笑するシーンは、何回リピートしても見飽きるものではないだろうな。