シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

カイト/KITE

 2014年公開の近未来アクション映画。

 原作が日本のアダルト・アニメということらしい。初めは巷に多い女アサシン作品の一つかと思っていたら、近未来の経済が破綻した後のスラム街が舞台ということで、それならもう少しSF風な小道具を見せてもらいたかった。撃った銃弾が後から破裂するというギミックだけではだめだ。そもそも、そんな銃があっても意味が無いだろうが。

 主演のオナゴはインディア・アイズリーという女優で、大した役者ではない。ただ、その顔立ちは日本人好みのプリティさがあって、残虐な殺しとの対比が際立つのはいい。それでももっと本格的な体術を身に着けてから撮影をすべきだろう。アクションを見慣れた観客にはシロウトとすぐ分かる。

 サミュエル・L・ジャクソンがバックで作品を引き締めつつ、ラストに面白い立ち位置を披露する流れがあり、その演出はもったいない仕上がりだ。つまり、単純に裏切者とか敵と割り切れない正義感と罪悪感もあって、その真実に対峙する主人公には葛藤する心の描写が無いのである。製作者はこの主役を顔審査だけで通したのだろうか?カイトとの関連も伝わらず、せめてアダルト・アニメの映画化らしくお色気メインであれば救われるのに、それすら大して無いでは存在する理由の無い映画である。


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