シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

カンフー・ヨガ

 ジャッキーの2017年最新大作。
 実はまったく期待感なしで、気楽な明るいのを観たくなってレンタルした。ところがいい意味で裏切られ、満足の一品となった。
 これはインディ・ジョーンズのパロディを意識しているのが随所に見られ、またそれを劇中でも自爆している。ジャッキーの作品らしく、まったく毒の無いファミリー映画である。贅を尽くしたロケーション、カーアクション、大規模なセットなど、猛烈な成金中国が表にでているが、嫌みに感じない。それは笑いに終始した潔い造りにアッパレな感じを受けるからだろう。
 冒頭からのフルCG絵巻は、ハムナプトラ2を思わせる。あえてマンガチックに魅せてスタートを切っているので、観る方も割り切ることができるのだ。
 登場するオナゴは可愛い。特にインド人モデルのヒロイン、ディシャ・パタニは例えようもなく美しい。それも飾りでなく、ジャッキーとコンビでアクションをするのがいい。
 そして、ラストはインドを明らかに意識したミュージカルエンドだ。これは北野映画の「座頭市」より全体の雰囲気とマッチしており、いつも素っ気ない終わり方をするジャッキー作品の中ではピカ一だろう。
 唯一、気に入らないのは題名で、これは原題のようだ。しかし、ヨガのくだりは前半のみであり、インドそのものを題名にあてた方がいい気がする。さらにパロディに掛けて、「インディア・ジャッキー」とでも名付けたい。