シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

カイジ ファイナルゲーム

 地上波でカイジの3作目で最終作品が放映された。

 昨年公開当時、予告のマーケティングに力が入っていたが、劇場に足を運ぶ気にならなかった。2作目が駄作だったし、9年も経てば興味も失う。よって、レンタルもせずに初鑑賞だ。

 滑り出しはよかった。本編に入る前の準備運動といったところを観た時点で、これは意外と面白いかも・・と期待した。というのは、路線がスピード重視のコメディ仕上げではないかと思ったからだ。それなら今までのキャストを同窓会のようにかき集めて、お祭り騒ぎも悪くない。ところが、本題に入るとムードは今までと変わらず、しかもうわべだけを舐めたような緊迫感ゼロの展開に唖然。国が相手の勝負にしてはあまりにも中身が浅い。

 観客を飽きさせないために、ゲームを単純化してスピードアップした流れにしたのがすべて裏目に出ている。だから登場人物に深みがまったく感じられない。回収されるような伏線もなく、観客が「なるほど」と頷くネタやどんでん返しも無い。これならホントにコメディにしたほうがいい。賄賂に騒ぐ国会議員の様子などは笑いのネタ向きだ。

 原作者が脚本に参加していると言うが、そのオリジナルゲームも魅力がない。頭脳戦の趣がまったくないので、もはや「カイジ」という作品ですらない印象を覚えた。


映画『カイジ ファイナルゲーム』予告