C90ユニットの修理が完了した。さっそく装着してもらうと、さすがに奇麗な出来栄えである。振動盤表面のグレー色が濃くなり、白っぽいエッジとのコントラストが際立っている。梱包から取り出すとき、ユニットの背面を見るとしっかり裏側のエッジも新品になっていた。
振動盤をプッシュして弾力を確認すると、意外にも旧エッジとさほど変わった感触は無い。これは、長年使ってきた旧エッジがかなり柔軟になっていたという事だろう。
音出しで基本的な接続チェックをした後、OKを出して店員には帰っていただき、いよいよ音質のチェックに入る。
最初は鼻づまりのような酷い音が流れるが、まったく想定内。スピーカーの要となる部分を新規交換したのだ。始めからコナレタ音がするはずが無い。まずは、CD2枚を流しておき、その後耳タコディスクで試聴となった。
・・・ふ~ん・・今までと音があまり変わらん。何枚か掛けなおすと、低音が高密度で量感もアップしていると感じられた。しかし、ディスクを替えるとそうでもなかったりする。これまで何度か酷使したFALの中古を試聴し、FALは使えば使うほど音質がアップする事を体験している。だから、最新式に改造しようが音が良くなるとは限らないのだ。その環境で煮込んだ歴史がユニットに染み込むのである。(我ながら良いフレーズじゃ!)
長期的な見方をすれば改善に違いないので、新品のエッジで10年以上使ったユニットとの音質に有意差が無いということは良い兆候かもしれない。早急な結論は避けよう。
そして、ついに音出し開始から3時間経ってから、すごい実力が分かってきたのである。 ~つづく~