シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

ザ・コア

 15年前のパニックSF作品。一応A級大作なのに深夜の地上波で放映していた。
その理由は分かる。あの当時流行った地球危機のパニック大作といえば、アルマゲドンディープインパクトが誰でも想像に着く。本作はこの流行りに便乗した2匹目のドジョウ扱いなのだ。
 ではその内容はというと、さほど悪いものでもない。カットの酷い地上波でなく、DVDをレンタルして観れば分かる。この手の王道をしっかり突き進んだ、破綻の無いまとまりを魅せてくれる。
 しかし巷の評価は低い。結構知名度の高い役者を揃えているし、宇宙じゃなく地下という発想も悪くないのに何故か。これはスタイルを流行りに合わせたのが失敗だろう。真面目なスペクタクル映画にしたいため、リアルなスタイルを強要される。宇宙ならやりようもあるが、地下は手詰まりだ。芋虫型の船で掘り進んで出会う危機に、あっと驚く映像とアイディアを挟めないのである。しかたがないので、仲間がバタバタ死んでいくドラマにするしか見所を作れない。対象的な「地底探検」や「センター・オブ・ジ・アース」と比べれば誰でも分かる。ファンタジーやコメディにしなければ、地球の核に海や恐竜を登場させられない。
 この監督はそんな制約を分かった上でチャレンジしたのだから誉めてあげよう。どうしてもリアルになり切れないご都合主義が満載であるが、100円でツタヤのレンタルなら満足できよう。