シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

高田みづえ

 高田みづえのCDを中古で見つけた。
 往年の80年代アイドルは中古ショップでも高価で売られている。しかし彼女のディスクはかなり安価で、なんとも悲しい。それは彼女の歌にも通じるものがあって即購入した。
 高田みづえは百恵より新しく、松田聖子より3年ほど先輩のデビューで、デビュー当初からルックスより歌唱力で勝負した一人である。デビューの「硝子坂」のインパクトは大きかった。ポップスと演歌の中間のような歌い方は聞いたことが無く、それを華奢な童顔少女が歌う姿は他のアイドルとは隔絶していた。その後、歌の旨さがカバー曲を多く歌うようになっていく。マイナー調の曲が多く、ある意味、太田裕美と同路線と言ってもいい。
 購入したCDは、アイドル復興盤の「CD選書」シリーズで、正直言って音が悪い。それを加味して再生に一考するのが趣味人である。それでも彼女の初期の曲は実に音が硬く、また歌唱も硬いのが残念。まさに硝子のような印象だ。まあ、どんなアイドルもデビュー当時は稚拙な粗が感じられるので、それに比べればむしろ大した存在感だ。次第に声色が柔らかく伸びが増して、歌唱力と釣り合った聴き心地の良い作品となっていく。
 オイラが仰天したのが、フランク・ミルズの「愛のオルゴール」に歌詞を付けて歌ったことだ。イージーリスニング・ファンだったオイラにとって、まさかの出来事だった。