一昔、オーディオはシンプル・イズ・ベストという風潮が支配していた。それは信号経路の単純化を突き進めていくことで、音の鮮度とリアリティを追求する姿勢だ。
この大変わかりやすい理屈にオイラも傾倒していった。その後、シンプルを良しとする評論家が他界。大御所のいなくなったオーディオ界は自由となり(笑)聴き易い音、心地良い音で音楽を聴くのが目標になっていった。今、イコライザーやトーンコントロールを頭ごなしに否定する人は、恥ずかしくて表に出てこれないほどの変わりようだ。
オイラのシステムは世の風潮に沿ったもので、シンプルから変貌して多くの機器で音色を好みに仕上げた癒し系の一品となっている。全く不満のない音がいつも奏でてくれるのだが、逆にこれが不満になってきた。
寺島靖国御大は、出来上がったシステムに手を付ける余地が無くなったら壊してしまうという。積み木のような感覚だ。分からないでもないが、積み木のパーツが数十万〜数百万の世界である。俗世間人には考える事自体許されない。今のオイラも行き詰まったといえばそうかもしれないが、異なるのはシンプルな頃の音に戻ろうか・・という発想がもたげてきた点だ。
サブシステムのTADは、ケンウッドのレシーバーで出口直近までデジタル化した、シンプルシステムと繋がれている。この音は実にいい。思えばFALのトランジェントの良さに驚いた頃は単純なシステムが相棒であった。それがこのスピーカーの持ち味であり、オイラは心地よさを追うあまり、感動する刺激まで削いでしまったような気もする。
つうことで、なんとなくやりたい事が見えてきたので楽しくなってきたぞ。(o^^o)♪
カッコ良く撮れたど〜( ⊙‿⊙)