シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

懐かしの愛機 DIATONE DS-2000HR

 過去に使ってきて、思い入れのある機器を少しづつ紹介していこう。
 ダイヤトーンの DS-2000HRは、自宅を新築してシステムも入れ替えようと思い立ったバブルの最晩期の頃、展示品処分で半額セールしていたのを入手した。それまではYAMAHADSP-100を使って7チャンネル再生で遊んでいた。しかしそれは偽物じゃないかと思い立って、ピュアな2チャンネルを極めようと奮起したのがキッカケでもあった。そして新築の居間に本機が居座ったのだが、これがまた気持ちよく鳴ってくれないのだ。
 一言でいって、音が冷たく低音が出ない。オーディオを趣味にした駆け出しの頃なので、自分の好みが確立していないのだが、明らかに苦痛な音は分かる。体力はあったので、40キロを超える本機を持ち上げて様々なセッティングを試した。アンプが非力なのかと疑い、高級プリメインに変え、果てはアキュのA-50を使うまでに至ったが、それでも豊かな音を発してくれない。
 さすがに解像力と位相管理が素晴らしいのか、シンセやサラウンド収録の音源は見事に再生してくれるのだが、寒々しい雰囲気はどうにも変わらず、温もりを求めるとストレスが蓄積する一方であった。今思えばマッキンあたりを使って、イコライザーを屈指すれは面白かったかもしれない。しかし、アンプはシンプル・イズ・ベストの風潮が当時全盛であったため、駆け出し趣味人にはトーンコントロールは邪道でしかなかった。
 かくして、3年ほどの格闘の末敗北宣言し、本機は手放すことになった。負けたままも悔しいので、再チャレンジしたく思うが、ダイヤトーンのスピーカーは中古では買えない。エッジが硬化してさらに低音が出ないからだ。

バブル最盛期に生まれた高剛性なスピーカー。個体の造りは凄まじいものだった。