シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

三瀬夏之介

 前回堪能した梅園からさらに車で10分ほど走らせたところに美術館がある。浜松市秋野不矩美術館という。ここで特別展として三瀬夏之介の絵画展「雨土の記」が開催されている。
 この芸術家、オイラは全く知らなかった。どうも若手の新進気鋭の画家だそうだ。その画風がユニークで、画像を見た感じでは、2人のムッス〜の画風や個性とリンクした味わいを覚えた。誘ってみると、ぜひ見たいというので本日鑑賞と相成った。
 まず、この小ぶりな美術館が実にオシャレであるのに感心。靴を脱いでスリッパで入場し、画廊にはさらにスリッパも脱いで裸足となる規則だ。絵画は6点だけである。前回のシャガール展では230点であるから比べようもない。ところがこの6点、巨大なのである。小さいものでも畳2畳は上回る。最も大きい「奇景」という作品は40メートル以上もあるのだ。しかもこれは10年前から書き始めてまだ完成していないらしい。
 作品はどれもダークなファンタジックに染め上げられ、吸い込まれそうな迫力に圧倒される。墨の滲みと繊細な描き込みが同居し、そこに自由奔放なコラージュが散りばめられて、H・R・ギーガー作品のようなおどろおどろしさと、深遠な水墨画が混ざり合う不思議な絵だ。
 ジックリ見ていると、別のものが見え始めてくるとムッス〜談。同意である。また、胸が圧迫されてくるようなエネルギーを感じた。長時間ここにいるのは危険かもしれない。( ̄∀ ̄)
 シャガールに続き、諸星大二郎の世界に踏み入ったような気がした。