室内音響については、アステカとRR-777によって劇的に改善した。しかしこれまで、音響対策上最も重要なスピーカー背面の処理について言及した事はなかった。
現在、メインスピーカーの背面には東京防音製の高密度グラスウールによる衝立が置かれている。サイズは幅490×高さ980×奥行150mmで、B&WのM801を使っていた頃に低音処理で悩んで4枚購入したときのものだ。今では2枚で良いバランスを得ている。
当たり前のように置かれていたこの吸音材、変えてみるとどうなるのか。そんな興味から、表題のYAMAHA調音パネル ACP-2を借用してみることにした。もちろん、これがどんなもんじゃろ〜かは調査済みで、揺るぎない実績と信頼性を持っているようだ。
今までとは素材の違いと構造の違いが極端なので、大幅に音は変化するだろう。楽しみではあるが、予想した変化の強烈な先入観が頭から拭えないので、それをあえて加味しての比較試聴だ。
その先入観とは以下のとおり。
1、吸音する帯域がグラスウールより低いので、中低音が締まるか又は痩せるのではないか。 2、中域以上の反射が強化されるので、音が明るくなるか喧しくなるのではないか。 3、ライブな雰囲気になるのではないか。
現状の音に満足しているという消費者なので、たとえ最新高性能なパネルであろうと良い結果を出すのは容易ではないだろう。最初はきっと耳が拒絶反応するだろうから、バランスの変化に慣れてから結果を出したい。 〜つづく〜
昔の商品は表面処理が銀色だったので、自分で布を被せている。
ACP-2 薄いパネルなのに、共鳴管を使った複雑な構造を持つ。割と重いぞ。