シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

バッドマン 史上最低のスーパーヒーロー

 2022年公開のフランス製B級コメディ作品。

 表題通りバットマンのパロディと思っていたら、色々なアメコミのヒーローをパロっていて、果てはトム・クルーズまでディスっている。下ネタ満載の実にバカバカしい笑いが繰り出され、普通なら冷めてしまうところなのに結構楽しんでしまった。

 制作、脚本、監督に主演とすべて一人でチャップリンを気取るのは、フィリップ・ラショーというコメディアン。実に多才な若者だ。彼は2019年に「シティー・ハンター」の実写映画も同様にやっているが、アニメの実写化はほとんど成功例が無いので未見だ。

 本作は、2流役者がバットマンみたいな作品の主役に抜擢されたが撮影中に事故に合い、撮影衣装のまま記憶喪失になって自分が何者か勘違いするのが愉快だ。コメディとして都合のいい流れが「ミスター・ビーン」のようでもある。主人公自身はいたってマジメで、勘違い騒動に次々と巻き込まれるが最終的には大団円でハッピーにまとまる。ここはコメディの鉄板にしっかり沿っているので安心だ。

 ヨーロッパ産のコメディは下品な笑いが多く、本作はその典型である。ただ、このフィリップ・ラショーというマルチ・タレントの人柄なのか、嫌みが無いので素直に笑えた。主人公の妹を演じた女優が若槻千夏に似ていて面白い。暇つぶしに良い一本だ。


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