シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

キングダム2 遥かなる大地へ(ネタバレ)

 キングダム2を観に行ってきた。劇場に映画を観に行くのは1年7カ月ぶりである。別にどうしても観たいという欲求があったわけでもないが、昨今の私的ブームの流れで拝見だ。

 総じて言えば、前作に続き頑張っていると思う。また、今回は何もない平原でのスケールが大きい戦いを主としているので、前作のような壮麗な中国美の背景はほとんどない。戦場のCGのクオリティが成功に直結するところ、これなら満足のいく出来であった。注目の俳優のマッチングは、私的に将軍役の豊川悦治と小沢征悦は不満だ。無理に漫画のキャラに寄せようとして、昔のかくし芸大会を思い出させる。不安だった清野菜名の羌瘣は、かなりいい線いっていた。ただ、あの衣装はやはり漫画に寄せ過ぎだ。もっと地味にアレンジするべきで、悪い意味で浮いてしまっている。意外にサマになっていたのがレスラーの真壁刀義で、セリフ回しも悪くない。

 ストーリーは映画用に上手くまとめている。特に羌瘣の回想シーンを挟む必要があるため、どう組み込むのか注目していたが、オリジナルで夜シーンを作って自然に流れを持たせていた。もったいないのは、その中で羌象役の山本千尋のアクションを観たかった事。全体のバランスから無理なのだろうが、作品のスピード感を落とさない意味でも、羌象と羌瘣の本格的な組太刀シーンがあっていいと思う。

 クライマックスの将軍同士の戦いをカットして、宮中に帰還した呂不韋達の不敵な大王謁見のシーンでまとめる手法は賛否が有りそうだ。私的には、お笑いレベルの両将軍の殺陣より、先の嵐を予見させる佐藤浩市の静かな迫力ある演技は好ましかった。


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 2作観て後から思ったのだが、信も羌瘣も河了貂も本来もっと子供でなくてはいけない。それでも俳優のマッチングに不満は感じない。ということは、そんなに原作へ寄せる必要もないわけだ。実際、今回の大沢たかお演ずる王騎には慣れてきた。