シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー

 満を期して公開されたスピンオフ。ところがファンに受け入れられず、低迷した理由を知りたく、「メイズランナー・ファイナル」を観るのをやめての視聴だ。
 これは不人気の理由が分かる。正直言って、SW史上最低の作品だと断言しよう。
 ハンソロを主役に置くということは、あの世界観からかなりアウトサイダーな話になるだろうとは思っていた。それは正しい。映像的にも話の展開的にも、これまでのSWに無い視点で切り取った斬新な感触を、最新のCGで魅せる。SFのA級作品として及第点をあげてもいい。もちろん、SWの世界感という既知の助けがあっての話だ。
 本作は、SWというブランドが汚れるほど魅力が無い。なぜそこまで言うかというと、俳優のチョイスが悪すぎる。シリーズ4で駆け出しのハリソン・フォードが魅せた「ワルの魅力」をロン・ハワードはまったく分かっていない。冒頭からの、好きな女と逃亡するシーンからミスマッチだ。表面的にもイイ人が滲み出ていて、これがディズニーの限界なのかと悲しくなる。もっと陰のある若い役者がごまんと居るだろうが!
 ヒロインのキーラ役もいただけない。サラ・コナーとダブる。その立ち位置も中途半端で、死ぬのかハッピーエンドかハッキリしろといいたい。本作は所詮スピンオフであって、続編は無いのだ。思わせぶりで終わる意味はない。
 この作品でかなり重要なポジションとなるのは、ベケットというハンソロの教師的な役割を担う存在なのに、そこがラストシーンで台無しとなる。ネタバレは止めとくが、もっと粋な持って行き方があるだろうが。
 この作品で一番印象に残ったのはロボットだ。そして、もっとも影が薄かったのは主人公である。今後のSW作品の展開に悪影響甚だしい駄作と認定したい。

ローグ・ワンを別として、本当にSWは魅力のある役者がいなくなった。