シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

アトラクション  制圧

 今夏、一部で劇場公開されたロシア製SF作品。
 ツタヤでも10本以上置かれるのはメジャーな大作だけ。超大作と宣伝する本作はもちろん、そこに位置する。
 滑り出しは良い。奇抜な宇宙船が墜落していく様はなかなかのスペクタクルだ。奇妙な歌に乗せて高層マンションをなぎ倒していく宇宙船。しかし、それ以降まったくの中だるみで、さすがロシア映画の本領発揮である。ダラダラとどうでもいい話が続き、クライマックスになってやっとアクションが始まる。が、すぐ終わり。これはB級品の造りだ。
 まあ、ロシア映画の個性というか、ハリウッドとは明らかに違うティストで、オイラのようなひねくれ者やハリウッド大作に見飽きた人には新鮮な感覚を味わえるものだ。それでもツッコミ所が多くて、何度も途中で止めて返そうと思った。強化スーツを脱いだ宇宙人が地球人とまったく同じとは・・50年代SFではあるまいし。ロシア軍の行動も不可解だし、ロケット弾で撃ち落とされる巨大宇宙船もなあ・・病院で素人が勝手に輸血をするのもロシア人の発想だろうか。
 一番いけないのが、マーケティングが異星人侵略ディザスタームービーとして客寄せしていることで、JAROに訴えられるくらいヒドイ嘘である。たまに見かけるサギ予告の一つだが、ハリウッドあたりならそれをシャレでやる場合もあろう。ロシア映画に洒落は通じない。