シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

アンプの音質評価

 アンプの音質評価はシロートには困難である。業界人か販売店の人以外は無理と言っていい。
 プロですら機能面やパーツの説明でお茶を濁して、評価の9割をカタログレベルで占める人がほとんどだ。そもそもアンプの音質を云々するとそれだけ個性を印象付けられるので、論評するだけニュートラルな印象から遠ざかってしまう。メーカーも嫌がるのだろう。評論家はメシの種に嫌われてはかなわない。
 我々シロートが店頭でアンプの評価をするのはほぼ不可能だ。音質のほとんどは接続されたスピーカーと、環境の資質で占められてしまう。切り替え機で数々のアンプを聴かせる店なんて聞いた事が無い。スピーカーを切り替え選択して聴かせるのが普通だ。そうなると、どうしても頭を下げてクソ重たいアンプを並べて比較試聴を頼むしかない。さらに、温まった安定状態で比較するとなればなお難しい。そこまで頼めるか?それも普段使っていないシステムと環境でトライする価値があるだろうか。無い!
 一番理想的なのは借用して自宅で試聴することだ。しかしこれも大きな落とし穴がある。今まで使ってきたアンプと、同じ状態に借用アンプをセッティングするだけでも大変な作業である。また、借用まで頼むのは購入意図が無ければ小心者にはできない。そんな要因が、良い音がしないと困るというバイアスになるのである。
 以前オイラがアンプ選びをしていたとき、いくつかの中古管球アンプを借りてきたのは例外と言っていい。それも結局、FALの古山社長が我が家に来て「あんたのためにマックトンに正月休みを返上させてアンプを作らせた。」と言いながらKT88のプッシュブルを置いていった。前にも言ったが、これで買わないヤツは人間ではない。( ̄Д)=3
 したがって、アンプの音質を評価できるのは、日常より多量の商品を同じ環境で耳にしている人だけになる。普段から信頼できるショップと仲良くなっておくのがアンプ選びの条件だ。