シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

Power Strada-2

 ナノテック・システムズの電源ケーブルを借りてきた。
 この会社の商品は、ナノサイズの金属微粒子を高濃度分散させたコロイド液で導体表面を被うという前代未聞の技術で世間をあっと言わせた。本商品も例に漏れずして、微粒子の金属とはその多くが金である。
 このメーカーの商品は確立したといっていい定評があって、音を滑らかにするというものだ。そんな定評がなくても、金を塗した導体にプラグの接点はすべて金メッキとくれば想像がつく。この先入観は試聴において強烈な障害である。まず、まともな評価はできまい。
 まあいい、パワーアンプで使ってみよう。現用するワイヤーワールドのエレクトラリファレンスⅡはその素性が分かっている。広がりと力感は申し分ない。これをPower Strada-2に差し替える。
いかん・・いつもの試聴用テストCDでは違いがわからん。(・・;) 先入観満タンなのにどうしたことか。仕方ないので、声の張り上げがうるさいボーカルをいくつか持ち出す。違いを感じたいがため、実にわざとらしい所作である。
 なるほど、たしかに五月蝿さを少し抑えてくれているのが分かる。それよりも感心したのがSNの良さだ。曲の出入り端の静寂さが違う。コロイド液でタプタプしている信号が目に浮かんだ。こりゃ買ってもいいかも・・中古で安いし・・そう思いながらマイナス点を探す。するとフラメンコのCDで露呈した。
 広がりが足りないし、何よりも低音のアタックが弱い。こりゃ致命的だ。総じてこのケーブルは想像と違って音像がコンパクトにまとまり、静けさが真骨頂と読んだ。 室内楽や器楽曲だけを聴くならいいかもしれない。