シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

木製のインシュレーター

 インシュレーターは様々なものを試した。電気的影響とは隔絶したところで、なぜこんなに音が変わるのか不思議な存在だ。主として振動の影響を調整するアクセサリーとして、万人が認めるアイテムであろう。(中にはゴム足で十分と目もくれない設計者もいるが・・)

 オイラは経験上、金属系のタイプは避けるようにしている。スパイク形状なら尚更だ。音にピーキーな響きや、冷え込んだ質感が加味される事が多く扱いが難しい。高価な商品ならそうした癖が無いのかもしれないが、高価なものはオイラの対象ではない。対して樹脂や木製のタイプは自然な質感を得やすく、初心者向きだと思う。

 特に木製のインシュレーターは、材質によってそれぞれの音色が有るので面白い。なお、硬質な木材であればスパイク形状も有りで、その場合は金属のような癖が発生せずにシャープな方向に振ることも可能だ。木材のチップなら、ホームセンターに行くと適当な木クズを捨値で売っている。中にはマホガニーや黒檀、ローズウッドなどの切れ端もあったりする。昔はそれらを沢山買って色々試してみた。やはり硬く密度の高い木材ほどハイファイを狙い易く、軽くて響きが明るいものは脚色に活用できる。こうした個性は極端なものではなく、比較して分かるものであって音に響きが乗っても違和感は少ない。だから、翌日にはもう耳が順応して自然に聴こえてしまう。

 木製のインシュレーターは、個性は様々なれど共通した特徴があると感じている。それは、音の輪郭線を消す力だ。音像の輪郭が曖昧とはニュアンスが異なり、ポジティブな効果である。例えば、漫画には必ずペンによる輪郭が存在する。ゆえに、どれほど緻密に描こうがリアルにはならない。実像には輪郭線なんて存在しないからだ。

 木材がよくオーディオの音を自然に聴かせると言われる理由はそこにあるのだろう。

ホームセンターの木切れと専用に作られた商品を聴き比べた事がある。さすがにその差は小さくなかった。(2012-09-06 AUDIO CRAFT  WB-4  参照)