シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

一般社会人の辛さ

 年も暮れてきた。オイラは長年、緊急事態に対処する仕事に就いてきた。それが人事異動により、4月から裏方の事務仕事に移ったわけだが、いわゆる一般的なサラリーマン生活になったとも言える。
 24時間拘束されて、いつ何時スクランブル指令が出るか分からない職務から、一般人になったときは当初慣れない戸惑いがあった。マイクのスイッチが入る音を聞くだけで、体が無意識に反応してしまう体質が薄れ、昼休みに自由に庁舎から出てもよい職務に開放感を覚えたものだ。
 しかし、9ヶ月ほど経って今の職務に慣れてきた今、その立場上からも大変なリスクを負った仕事であることを実感した。それは、責任を負ったときはどんな体調だろうと休めないという厳しさだ。
 一般社会人なら何を今更と思うことだろう。しかし、自分の代わりがいないという職務、責任を持つことは、24時間拘束されるより遥かに厳しい。
 今までは、体調が悪ければオイラの代わりなどいくらでもいた。緊急事態に臨む職責を負った人間は共同責任を持つことから、人数さえ揃えばなんとかなるものなのだ。例えは悪いが、戦争で上官を失ったとて、諦めるという選択肢は無いのと同じである。
 しかし、日勤の事務分掌が決められた職務というものは代わりになる者がいない。無人攻撃機を操作できる者が自分しかいないとなれば、風邪を引こうが戦時中に寝てはいられないということだ。
 オイラは一般社会人の大変さがこの歳になって痛感したのだった。