シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

インシテミル

 2010年に話題となった邦画。有名なミステリー推理小説を、話題性のある俳優を起用して映画化したもので、世界にも配給された。
 しかし、その内容はヤマト実写版同様に世界で恥をかくものだった。オイラはライアーゲームの出来の良さから、日本人はこの手の作品は上手く作るのだろうと思って借りてみることにした。そして・・みごとに裏切られた。
 原作を知る人々は一斉に嘆いているそうであるが、観ていてなるほど・・たぶん原作は面白いんだろうな・という想像ができる。すでに多くのサイトでボロクソに言われているので、同じことは書き込まない。
 信頼をテーマに密室で疑心暗鬼な展開を見せるのはライアーゲームと同じだ。しかし、こちらはミステリーの定番、密室殺人を扱うので、ゲームでは済まされない。なのに舞台は現実性の強い世界感であるため、穴だらけの設定とプロットにはボロクソに突っ込みの矢が刺さり、もはやハリセンボン状態だ。ここはライアーゲームのように、非現実感が漂う舞台にすべきであった。
 綾瀬はるか演じる須和名祥子の正体が最後に明かされて車でサヨナラって、殺人ゲームを見世物にする会社の社員が平然と素性を明かす世界・・原作を知らないが、これは近未来を舞台にしたSF作品なのだろうか。ならばあのオモチャ臭いロボットの存在も分からんでもない。それならもっとそれらしく創り込みを変えてほしい。さすれば、70年代SF風の世相を風刺したスバラシイ作品に変貌しただろう。