シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

ORB J10-XLR Clear Force

 夏に、物の価値に惹かれてオルトフォンのXLR-5000Si SILVERを借用して試聴した。結果、現用のワイヤーワールド エクリプス3の力強い押しが再認識され、購入には至らなかった。あれからSPダブル駆動を楽しむようになり、音場が広くなる代償で音像の輪郭は滲む傾向にある。よって今なら、プリ~パワー間のXLRケーブルを解像度重視のハードなケーブルに変えるのもいいかもしれない。

 一昔前のオーディオ雑誌を見ていたら、XLRケーブルの比較試聴記事で気になる商品があった。それがORB J10-XLR Clear Forceである。これは特に注目される線材や被覆構造を持たず、地味で堅実に国内生産する比較的安価なケーブルである。しかし、論者の福田雅光氏の評価に注目した。音のファクターである写実性、コントラスト、制動力、低域の明瞭性、透明度がすべて振り切っている。これは音の解像度に特化した珍しいハードな個性だ。12年前の雑誌であるが、ググるとこれは現行商品らしい。たしか・・オルトフォンのXLR-5000Si SILVERを借用するとき、隣にあったような気がする。問い合わせるとヤッパリそうだ。さっそく現物を見れば傷も無く、使用感を感じさせない中古品である。安価なので聴かずに購入した。

 現用のワイヤーワールド エクリプス3は約30年前の商品だ。最外装のビニルシースは若干変色している。中古で買って8年使用したが、そろそろ変え時であろう。価格的には大きなグレードダウンであるけど、今求める音がそこにあるなら問題ない。即、耳タコCDで聴いてみる。リファレンスは当然エクリプス3だ。

 瞬時に音圧が下がった感覚に戸惑った。しかしフォルテの部分はしっかり吹き上がっている。ということは、陰影がハッキリしているという事か。重低音の打音もドスっとくる感触が足らないと思ったが、力感は変わっておらず締まったのだと理解する。長年慣れた音からの変化はネガティブになり易いので注意が必要だ。                               ヴァイオリンの音色に固さは無い。それなのに高域の解像度には目を見張った。オーケストラの後方の背景も靄が晴れたように見通せる。そして、圧倒的なのはボーカルの輪郭だ。音像が二回りは小さく明瞭、まるで生毛を剃ったかのよう。               比較すると、エクリプス3は中域から低域に掛けて肉付きがあったと言える。これが音圧の違いに感じるのだろう。明らかにORBの方がニュートラルだ。そして、エクリプス3は高域に明るさがあって分離が甘いようだ。これはもしかすると、初期性能を維持できていないという事かもしれない。価格差4倍であるが、現行品と30年前の高級品の差は残酷な結果となった。

 しかしこれはオイラにとって思惑通りである。ダブル駆動にしてみると明瞭に音場が拡大しながらもボーカルの輪郭は滲みが無い。遠景描写になるためか、ケーブルでハードに振ったのが丁度良く和らいで聴き疲れることがない。まさに期待したパフォーマンスだ!✧(ˊᗜˋ*)و 

 このケーブルは安価で地味な存在だが、変に芸術性や音楽性に色気を出さず大変優秀だと思う。性能を拡大したメインシステムの新規ケーブルに相応しい。

追記 ボーカルが前に出にくいのが今後の課題かな・・と思っていたが、数日でヌケが良くなってまったく問題が無くなった。