待ちに待った世界侵略:ロサンゼルス決戦を観にいってきた。
初夏に公開されたゴミ映画、「スカイライン」と同じネタ、制作費はその5倍とくれば比較しようもない差が無くてはいけない。ではどうだったのか?
5倍どころか、50倍は面白かった。満足であ〜る。
エイリアンの有無に関わらず、戦いがメインの作品は本作やID4のように軍人魂を魅せるものでなければダメだ。民間人を主軸にした戦争モノは暗いストーリーになるか、博士あたりを主役にして頭で勝負みたいなツマラナイものになる。それを無理に嫌がればスカイラインのような駄作に落ちるのだ。
本作はエイリアンが攻めてくるSF話なのに、スタイルはハード戦争映画だ。そして、米軍賛歌、海兵隊PRという明確な目的を持っている。そのためには露骨になろうがまったく動じず、命を賭して民間人を助けて敵に立ち向かう海兵隊の姿をこれでもかと魅せつけるのだ。普通なら嫌味になるところ、見事な戦争シーンの迫力と緊迫感で有無を言わせない。むしろ感動してしまうほどである。
ただ、宇宙から飛来するエイリアンがわざわざ海岸に降りて攻めてくるなんて、ノルマンディ上陸作戦ではあるまいし。また、宇宙から来る科学力を持ちながら米軍といい勝負という根幹的な突っ込み部分もある。
まあ、米軍はゴジラより強いんだからいいとしようか。
主役のアーロン・エッカートは良い味を出している。こうした作品には超スター俳優を使わないほうがいい。そして、アバター、バイオハザードで男勝りの海兵女を演じたミシェル・ロドリゲスがそのまんま期待通りの役で活躍するからたまらない。もはや、人気で外せなくなった必殺仕事人メンバーのようなものだ。
しかし、米軍は今では手強い敵が無く、非難の対象にまで成り下がっており、エイリアンやロボットを相手してでもPRしなくてはならなくなったところに悲哀を感じる。