シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

AVとDAC

 正月に録画した、恒例のニューイヤーコンサートを観た。あまり音楽番組を録画することはないので、どうせならとメインスピーカーで再生してみた。すると、酷い音で呆気に取られたのだった。

 音声と映像にタイムラグがあるのはしかたがない。映像に対して音声の信号経路が複雑になってしまうからだ。会話なんて違和感が強いが、演奏だとあまり不自然でもない。問題はその音質が大層悪いことで、演奏のダイナミックな感動がまったく感じられないのだ。じっくり音を聴くと、コントラストが弱く、ボリュームを上げても音圧が上がらない。低音が薄っぺらく、こじんまりとして広がりが出ない。妙なクセは無いが、とりあえず大きなスピーカーから音を出しましたといった塩梅なのだ。

 AV再生に抜群なサードシステム+TV音声ならどうだろうか。これが実に素晴らしい!厚みのある演奏が抑揚を持って迫ってくる。これは以前報告したとおりだ。(2022-09-27  サードシステムの不思議 その2 参照)では、TVの音声を切ってサードシステムだけにしてみる。ディレイ効果が無くなって寂しくなるが、それでも大きな違和感のない良質な音が流れてくるじゃないか。これはいったいどうした事か。

 もちろん、メインシステムに問題はない。CDを聴けば過去最高の音質を奏でてくれる。TVの音楽プログラムをメインシステムで聴くことがほとんどなかったので、気が付かなかった事実だ。この理由はわりと簡単に判明した。メインシステムで再生したときの音の悪さは、機器の不具合やメンテの無精に起因する劣化ではなく、聴こえとしての質のレベルが低いのである。これはDACの性能の差だ。

 今時のTVやDVDレコーダーはデジタル出力しかない。だからアキュのプリに繋ぐためには、HDMIオーディオ分離器という中国製の信号変換器を挟んでいる。この中には当然DACが入っているが、5000円にも満たない中国製の怪しい商品にどれほどのDACが組まれていようか。対してサードシステムは、フルデジタルアンプであり、内蔵DACバーブラウンの信頼性が高いものだ。この差は大きいと言うしかない。

 理由が分かれば事は簡単だ。かさばるAVアンプを買う気は毛頭ない。AV再生にメインシステムは使わない・・それだけの事だ。