シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

WE 16GA (復刻版)その3

 スピーカーケーブルをWE 16GAに変えてから数日、聴きなれたディスクを毎日掛け続けてきた。すると音がどんどん変わってくる。中古で買ったケーブルなのでエージングは終わっているものだと思い込んでいたが、未使用だったのかもしれない。

 軽めだった低音がずっと重厚になって深みが感じられ、派手気味な響きが収まってきた。そして、音場が二回りほど広くなっている。ただ、ピラミッドバランスに向かっているので、高域が寂しく感じるソフトもあり、ここに対策グッズを施すとどうなるのかやってみよう。

 このままでも満足できる音なので、ダブルで使っていたリングマグネットをシングルにして、ケーブルを挟むワイヤーグリップも未装着とした。ちなみにSPケーブル対策グッズの在り様については(2022-06-11  リングマグネットをダブル使用 その2)を参照して欲しい。

 スカっと空気が澄むようにSNが改善、大変クッキリしていながら滑らかな質感にシテヤッタリの心持ちだ。粗が出たり締まり過ぎることもなく、マイナスイメージは無い。意外なのが音圧が高く感じられる事で、特に低音の力感向上が凄い。量感はあるのに決して膨らまず、なにより勢いがある。どうにもケーブルのノイズ対策で得られる変化とは真逆の方向に思える。錫メッキ線を使うのは初めてで、プロケーブル社の「音の焦点」によると、通常の銅線とは逆の特性を見せるらしい。何か関係があるのだろうか・・まあ、結果としては成功しているのでこのまま様子を見よう。しばらくしたら、暇しているアコリバのバイワイヤーアダプターも使ってみたいと思う。

 WEの魅力を知るという目的は結局かなわなかった。しかし、ビンテージ仕様のケーブルがこんな素晴らしい音質を披露してしまっては、ここ数十年の線材の純度向上や被覆材の高度化、ケーブル構造の多岐に渡る検討は何だったのか?趣味人の根幹意識を揺るがす経験であった。