シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

サードシステムの不思議 その2

 サードシステム単体ではやはりBGMにしかならない。これに東芝REGZA 55M550KというTVの音が合わさると、素晴らしく心地よい音になるのだ。

 それは何故か?サードシステムのセッティングには、適したインシュレーターや鉛を用いてはいるが、癖の無い音する程度の気配りだ。サテライトスピーカーは45度の仰角があって下方に設置し、サブウーハーは側面から90度内側に向けており、これも直接耳には届かない。よって耳に刺さる刺激はまったく無く、前方で漂う感じである。

 TVは内蔵された電気補正が施され、バランスの良いf特性の音がTV画面全体から均等に放射されてくる。2つが合成された音は、明らかにピラミッドバランス型で柔らかい。無論、レンジや解像度は低いが気にはならない。これはあくまでもソフトがTVからの配信音楽プログラムで評価している。

 TVとサードシステムの間には50㎝ほどの前後差があるため、合成された音には似非な立体感がある。そして、実はもう一つ気が付いたことがあった。アナウンスやアニメの会話シーンでは、僅かな声の時間差が気になって違和感を覚えるのだ。これはスピーカー設置の距離差ではない。TVとブルレイ内蔵チューナーとでは違いがあるので、明らかに電気的遅延だ。このシステム上の僅かな遅延が、音楽鑑賞には程よいディレイ効果を生んでいるのではないか。そういえば昔、YAMAHAの音場創成器で様々なエフェクトを掛けて心地よい音場を楽しんでいた。カラオケをするなら、エコーを掛けた方がヘタクソも誤魔化せるものだ。反射音を利用するBOSEの音が、趣味人より一般人に受ける理由も似たところがある。

 どうも心地よいと感じる音は、一般的な感覚への単純な処方箋があるような気がする。

耐湿度コーティングに人工皮のエッヂ、ウォルナット無垢材のエンクロージャーという、まさにバブルの産物。

この時代の中古品は、劣化しないモノなら全て掘り出し物だ。