シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

バクラウ 地図から消された村

 2019年公開のブラジル・フランス合作B級アクション作品。

 本作はカンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞し、他でも論者から絶賛された作品だ。こうした類は、世相やその地域に根付いた問題を内在させて社会派を気取ったものが多い。専門家が褒める作品がつまらない由縁だ。これも多分に漏れず、実に面白くない話である。

 予備知識ゼロで鑑賞し始めたオイラは、新手のB級SFホラーかと思っていた。ところが全く違う。最後まで不思議な展開を期待したのも空振りで、ならば最初から目線を変えて観ればよかったのかと言えば、そうでもないからいただけない。

 とにかく謎が多すぎる。村の長老が死んで葬儀のため帰郷した孫娘が主人公かと思えばなにも活躍しない。狂ったように長老を非難した婆は何もなかったようにまともな医者。素っ裸で暮らす老夫婦。小さな種を口に入れさせる謎の行為。村はずれの農家で何故か一家皆殺し。それを見つけた村人を撃ち殺す2人は、汚職調査に忍び込んだ判事?

 話が進むにつれUFOがドローンと分かり、早々に愉快犯のような殺し屋たちがでてきたので、こりゃマンハント系かと思う。そして、村人の異常性(屋外映画で鑑賞している内容が異常。博物館の写真が異常、子供の前でSEXする異常・・)から、彼らこそ残虐な殺し屋集団なのか、やはり異星人に操られているのかと勘繰る。敵のリーダーは興奮する仲間と違ってクールで、行動と言動がおかしい。何かコイツを中心としたどんでん返しがあるのでは・・色々想像はするがすべて裏切られ、何も変わった展開も無く終わる。これでは昔の西部劇でインディアンに無法な開拓者が襲い掛かり、返り討ちに合うだけの話と同じである。

 あらぬ方向に期待させて、あえて空振りにするのが製作サイドの確信犯なら、詐欺みたいなものだ。映画を観るには十分下調べをしないと時間を無駄にする一例である。


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