シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

B&W 804 D4

 B&Wの800シリーズが一新した。その姿形は前作D3を継承するものであるが、中身が大きく変わった。

 アルミによる内部の補強やツィーターハウジングの変更で、以前より透明度が高まっているという。それでも個人的にはマイナーチェンジの類じゃないかと思う。それにしても、近年のオーディオ機器の高騰ぶりには舌を巻くばかり。B&Wやアバンギャルドは最たるもので、今回試聴した804 D4で片チャンネル100万円を超えている。昔、誌面でも定番でオイラも愛用していた同社のⅯ801が、D4のステレオ価格で4セット買えるぞ。隣町のショップで一番理想的な場所に鎮座されているので、ジックリ聴かせてもらった。駆動機器は、エソを主とした弩級ハイエンド機器群だ。

 一聴して、大変SNの良い滑らかな音という印象を持った。誰もが客観的に良い音だと認める万能器だと思う。さすがB&Wらしい。ウーハー口径に対し低音が豊かで、柔らかい重低音が周囲を包む。これは設置場所や駆動機器からして低音が膨らむ要素は無く、スピーカーの持ち味ではないかと思う。まあ、このショップでの低音はこんな傾向が多いので、一概に言えないが。

 対して高域のスピード感が良く、ピーク感がないのでとてもリアルだ。800シリーズのツィーターがアルミからダイヤになったとき、癖が無いが力もない感触だった。しかし今回、ネガティブな要素は感じられなくなっている。

 音像はさほど絞られず、奥行きがあまりにも浅い。これがこのスピーカーの実力とは到底思えない。思いのほかセッティングに手間が掛かるタイプのようだ。今の800シリーズを普通の家庭に導入するなら、この804 D4が上限だろう。小振りなフロア型なれど、広めなリビングでも音が楽々充満すると思う。また、価格的にも現実感があるのはここまでだ。

f:id:sima1234:20211028183042j:plain