シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

見える音

 雑誌「電源&アクセサリー大全 2020」の中で、寺島靖国御大とMAYAさんが対談している。そのテーマは見える音だ。

 恥ずかしながら、オイラは彼女が寺島レーベルから離別していたのを知らなかった。ファンの片隅にも置けないが、彼女が好きならどこへ移籍しようと関係無い。仲違いとも言われたようで、その実際はイベントで当人から耳にしている。録音について結構バトルを繰り返していたそうだ。そんな2人なので、オーディオに接する視点がかなり違う。

 見える音について、寺島御大はまさに音が見えるように存在するリアリティを望むのに対し、彼女はアーティストが見えるような音楽性を望む。寺島御大の言わんとする事は大変よく理解できる。それはつまり、オイラも音楽より音を聴いているにほかならない。そもそも、駆け出しの頃から心酔していた故長岡鉄男氏がそうなのだ。ゆえに、アーティスト・サイドであるMAYAさんの視点が理解しにくい。それがこの前のアコリバ試聴イベントで、音が変化するたびに彼女のコメントを聞いて理解できた。毎回、自分が思った感想とまったく違う側面を注視しており、なるほど演者(奏者)はそうした機微を感じてほしいのかと納得した次第である。

 MAYAさんの最新作「しろいくろ」は随分今までと録音の風情が違う。特に1曲目はボーカルが驚くほどオフ気味だ。彼女の意向が強く押された結果なのかもしれない。

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