昨年公開の中国資本が入ったサメ・パニック映画。
サメ映画は数多くあり、海洋パニック、海洋モンスター系となるとサメを扱うのが定番だ。代表作はもちろん「ジョーズ」である。本作はそのパクリだと言う理由で、今年度のラジー賞候補になった。
たしかにジョーズをあえてパクったといえるシーンが続出、実に節操の無いところはさすが中国製と揶揄したくなる。しかし、パクっても、「元を明らかに超えた面白さがあればいいじゃろが！」と、言わんばかりの開き直りに拍手を送りたくなる。
主演はジェイソン・ステイサム。モンスター系の作品に主演を張るのは初めてだろう。飛込み選手だった彼は、水中でも実にキレのある動きを魅せる。それにヒロインは実に可愛いリー・ビンビン。ルビー・ローズやマシ・オカといったデコレーション俳優もいいチョイスだ。なによりも中国系の子役少女が愛らしい。
敵は古代ザメのメガロドン。この設定がいかにもエンタメで実に良い。中国の成金Ａ級アクションにピッタリである。物語もジョーズが下敷きにあるので大変分かり易く、盛り上げ方が見事。バカバカしいほど巨大なサメをリアルに登場させ、ジェイソン・ステイサムが真っ向から対決するラストは、もはや「白鯨」である。
本作は予告も知らず、Ｂ級品と勘違いしてレンタルして観たオイラは、笑えるほど痛快な予想外を楽しませてくれた。
映画『ＭＥＧ ザ・モンスター』予告
