シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

ワイルド・スピード ICE BREAK

 最高に面白かった前作の続編。このシリーズは相当人気があるようで、軒並み豪華になる俳優陣、うなぎ登りの製作費、そしてどうすれば前より弩派手にできるかと突き進んできた。それがどうやら枠を超えたようだ。
 いつものメンバーも入れ替わりがあってそれはいい。今回、スコット・イーストウッドがいい味を出している。前作、前々作の悪役が仲間となって敵に立ち向かうパターンは、連作の常套手段なので悪いとは言わない。それでも節操のなさを感じるのはオイラだけではあるまい。 
 ジェイソン・ステイサムはカッコ良すぎる。展開が「トリプルX 再起動」とまったく同じだ。副題のアイスブレイクは、「昨日の敵は今日の味方」と、氷上のアクションを掛けているのだろう。
 今回、主役のヴィン・ディーゼルに元気が無い。そういうストーリーだから仕方ないが、もっと早く解放してやるべきだろう。このシリーズを見る客が望むものは分かっているはずだ。
 あれだけのキャラ集団を相手にたった一人で一歩も引かないセロン様、悪女王のオーラが凄い。どんな最後を迎えるかと思いきや、次作にワープしてしまった。次も彼女が出るなら観ねばなるまい。
 今回は弩派手なアクションに文句がある。まず、ニューヨークのカーアクションは滑稽すぎる。半径3キロの車を遠隔操作するって何?お祭り騒ぎにもほどがあるぞ。アクションで笑いを取ってはいけない。クライマックスの潜水艦と車の対決もしかり。魚雷が氷上に飛び出て蹴っ飛ばすなんて、もはやアベンジャーズの世界だ。
 前作が素晴らしかったのは、その仰天アクションの中に無理なく車が要素として組まれていた事にある。今回は、無理やりカーアクションに持っていった感が強く、一線を越えてしまった。
 まあ、そんな外野の声なんて屁とも思わず残り2作も突き進むんだろう。その前にドウェイン・ジョンソンジェイソン・ステイサムのスピンオフ作品があると言う。これは本作を観れば頷くばかり。観る前からヒットは約束されている。